仮歯はすごい!
こんにちは。マス歯科の技工室からです。
今回は仮歯についてお話したいと思います。
前歯のかぶせ物を作られた方は仮歯を入れた経験があると思いますが、
なんのために入れるか疑問に思ったこともあると思います。
歯を削って詰め物や被せ物をする場合、最終的な製作物ができるまでの間は「仮歯」を入れます。仮歯は樹脂でできています。最終的に被せるセラミックや金属のような強度のあるものではありません。
なので、硬いものを食べたりすると割れてしまったりします。
⚠️仮歯が必要な理由⚠️
1.審美性の回復
口元の印象が変わらない、息モレせず話し易いなどの役割を果たします。
ただし仮歯は本番の被せ物ほどぴったりとは調整されていません。
歯ぐきとの境目に汚れが溜まり易いので歯磨きは丁寧に行いましょう。
2.顎口腔系の機能回復
仮歯の中でも、被せ物を作る為に型取りした後の仮歯は特に重要です。
仮歯無しでいると土台の歯が動き、顎の動きにも影響が出て、噛める状態を維持することができません。
3.外部からの刺激を守る
仮歯を付けず放っておくと、プラーク(細菌の固まり)が付き、汚染されてしまいます。
仮歯は削って治療した歯の細菌感染や知覚過敏を防いでくれます。
4.歯周組織の反応
歯の周りには「歯根膜」という噛みごこちを感じるセンサーがあります。
このセンサーはとても敏感で、しばらく噛んでいなかった所へ被せ物が入り、噛む力が加わると、過剰な力と誤解して違和感が出てしまいます。
そこで仮歯を入れて噛む力を歯根膜に伝え、噛む力に慣れさせます。
中には仮歯が入り、綺麗になった見た目で安心してしまう方がいらっしゃいますが、仮歯のままの治療中断は虫歯の再発や歯の移動の原因になります。
出来上がった本番の被せ物も入らなくなってあいます。
仮歯のままの治療中断はメリットがありません。本番の被せ物が入るまで一緒に頑張りましょう。
医院の待合室に7月の『nico』という雑誌に仮歯の大事な役割が特集されて置いてありますので、治療中の方、興味のある方は是非読んでみてください!
次回は引き続き入れ歯のお話します!!!!
マス歯科歯科技工士部門