入れ歯作り 最終章
こんにちは、マス歯科医院の技工室です。
今月は入れ歯づくり最終章です!
前回までで、重合までの作業が終わっています。
今回は、掘り出し〜研磨、完成までをご紹介します。
重合スケジュールが全て終了したら、先ずはフラスコから石膏部分を外します。
そして鉗子で上部と下部の2つに分けます。
この時の力の入れ具合が、変形の原因になるので、この作業を見越した埋没が生きてきます。
2つに分かれたら、模型の部分を外し、入れ歯を掘り出します。
先ずは切削量の多いカーバイドバーを使って入れ歯の外見を取ります。(荒研磨)
次に、段階的に目の細かいバーを数種類使って入れ歯のキズを滑らかにしていきます。
(写真3)バー
ここで研磨のポイント★
レジン面は、ハンドピースのエンジンを低速回転で、色々な方向から当てて研磨します。
金属に移行する移行する部分は、金属とレジンの硬さが異なるため、ステップができないように境界部分に対して直角方向に当てます。
入れ歯研磨の重要性
(1)入れ歯表面に光沢と平坦さを与える
(2)自然感、審美効果を高める
(3)異物感を少なくし、感覚を阻害しない
(4)咀嚼や発音の機能を阻害しない
(5)食べカスが残りづらい形にし、残存歯や、
口の中の清潔を保つようにする
以上の目標は、このハンドピースでの研磨でほぼ達成の目処が立ちます。
ハンドピースでの研磨が終了したら、最終研磨として、レーズという機械を使用します。
レーズによる研磨は、研磨面の乾燥、発熱を防ぐため、泥状の磨き砂をつけて行います。
使う材料
①硬毛ブラシ
②デントポリッシャー
③皮バフ
レジン部分の研磨は、湿った状態でないと発熱して変形したり、滑沢な面が得られません。
また、操作中にレーズに巻き込まれて変形させないように十分注意して行います。
そして、人工歯部は、1番すり減り易い材質なので、研磨材が当たらない様に気をつけます。
研磨の終了した入れ歯は、ブラシや超音波洗浄器を用いて綺麗に洗浄して納品させて頂きます。
以上、入れ歯づくりの流れでした★
マス歯科歯科技工士部門