入れ歯の取り扱いについて
「入れ歯の調整」
すぐに外してしまわず出来るだけガンバって新しい入れ歯をはめることに慣れてもらうことから始めたいので、今まで使っていた旧義歯に戻らず、たとえ短い時間でも使ってもらう。
入れ歯のバネを自分勝手に曲げたりしない。
ヘリの当たって傷んでいると思われる処を勝手に削らない。
次回の予約日まで数日ある時にどうしても痛んで辛抱出来ない時には…
① 一度医院へ電話を入れていただいて予約を入れてみてください。急患枠で入ってもらいます。
② 来院出来ない時には入れ歯を外してください。入れ歯が原因で痛みがあるのですから、外せば治まります。ただし、根本的な原因を修正していないので、また、はめると痛みが出ます。そして、来院予定日の半日前くらいからはめてさえ下されば必ず当たりのある処を見つけだして削合調整します。
「痛かったのですよ」と言ってはめて来られなかったり、あまり装着されていなかったりでは、当たりを探すもどこか判らず結局その日は調整できずに帰ってもらうというのは来ていただくことが無駄になります。
総入れ歯で違和感が強くて嘔吐(えず)きそうになる…そういう場合でも対策はあるのです。
入れ歯の安定と違和感は相反することです。面積を広くとることで安定、吸い付きを得ることが出来ます。面積を狭くすることで違和感を減らすことができます。上の総入れ歯は歯並びの後ろ側を削って短くすることで違和感を少なくすることが出来ますが、その分、安定、吸い付きが悪くなります。
一旦、使い出してもらって、その状態を見ながら調整を進めて行きます。
部分入れ歯で取り外しが「キツイ」「ユルイ」という感じの時
これも自分で調整したり、使い辛いから外しておいたり、使わずにおくと自分の歯ぐきや歯並びの方が変わってしまって、その後に調整してもはまらなくなってしまうことがあります。
入れ歯を指さして「ここが当たっています。削ってください。」と教えてくださいますが、歯の痛みと違って歯ぐきの痛みは割といい加減で実際確認するとおおよその場合かなりずれていることが多いのです。
それよりも、自分の歯ぐきの方を指さして「ここら辺が痛いです。」と示してもらう方が間違いなく余計な時間もかからずに修正には入れると思います。
指定された予約日にお越しいただくか、辛抱してはめておけるようなら、使っておいてもらって、また、どうしてもはめ続けられなければ、予約の日の半日前からでもはめてさえもらえばと必ず合わせますので、最初の3、4週間はがんばってください。
この最初の期間が大切でここを乗り切れれば、入れ歯生活への第一歩を踏み出せます。
【洗い方】
基本は義歯用のブラシで流水の下でぬるぬるする部分を指先で感じながら磨き取ってください。義歯の洗浄剤はすぐに頼らずまずは汚れをブラシで落とすことが出来てからです。
【義歯安定剤】
ポリデントなどの義歯安定剤も最初から使わずにまずはそのままはめて使い出してください。慣れることが先決で安易に使い出すと最初に必要な調整も出来なくなることがあります。
マス歯科歯科医師部門