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「フレイル」「オーラルフレイル」について

「フレイル」とは日本語で「虚弱」という意味で、年齢を重ねるに従って徐々に体力が低下する、足腰が弱くなる状態をいいます。加齢により筋力が落ちていき、活動量が減ると食事量が減り、低栄養状態から健康で自立した生活が送れなくなってしまいます。 社会的・精神的孤独から口の健康への関心が低下することから始まるとされ、健康と要介護の中間期にあたります。
この「フレイル」に至る筋力の低下の前段階には、口腔が深く関係している可能性があることが指摘され、
日本歯科医師会は「8020運動※」の更なる発展に向けて「オーラル・フレイルの予防」を新たに取り入れ、健康寿命サポートすべく啓発しています。

「オーラル・フレイル」とは、「オーラル」=口腔、「フレイル」=虚弱といい、合わせて「口・歯の機能の虚弱」という意味になります。
具体的には、些細な口の機能の衰えになり、食べこぼし、むせ、噛めないものの増加、はっきりと発音できなくなる、お口の乾燥などがあります。

オーラル・フレイルが始まる段階では、社会的・精神的孤立が始まっている場合が多く、すでに自身の身の回りの事が関心の低下により、些細なお口の変化に気づけない事があります。そうして知らず知らずのうちにフレイルが進んでいく傾向にあります。この段階では可逆的であり、変化に気づき対処をすることで健康な元の状態に戻ることが出来ます。
周囲の人がわかりやすいサインとして、口臭がきつくなること、食べ物の嗜好が変わった(柔らかいものばかり食べる)などが挙げられます。
新型コロナウィルスの影響で、外出を控えなければならない状況にあり、運動や買い物もしづらく栄養が偏った食事になってしまったり、人との交流が途絶えがちになり会話も減ってしまう、「フレイル」の悪循環に陥りやすくなってしまいます。

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今は大変な時期ではありますが、フレイル予防には、「運動」「栄養」「人とのつながり」が重要なポイントです。
医療機関の受診が難しい今、ご家族の方は手洗いなどの予防や、安全を守りながら体を動かすこと、電話やメールを活用しながら人とのつながりを積極的に持つことを促すとともに口腔内の様子にも注意するようにしてください。この感染症が落ち着いた時に、今までの身体やこころの機能、社会性や人とのつながりが維持出来るように、家族のQOL(生活の質)を守っていきましょう。

※「8020運動」とは、80歳で20本以上の歯を保ち、何でも噛んで食べられる事を目指して推進され、現在では50%を超え2人に1人以上達成されている(平成28年歯科疾患実態調査より

 

マス歯科歯科衛生士部門

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