歯科と医科の連携について 2021年8月25日 (水) カテゴリー : 今日は歯科医院と医科との連携のお話をします。 基本お口の周りを診るのが歯科で、 それ以外が医科の領域です。 では問題です。 歯科医師の先生が医科と連携する瞬間はいつでしょうか。 答えは 医科の先生に全身の情報を聞きたい時です。 つまり治療の都合上、出血が出たり、お薬を投与したり、処置が長引いたりする時に全身疾患がもしある時は場合によりますが、 治療計画を根本的に見直すこともあります。 痛みがあってもすぐに抜歯が出来なかったり、アレルギーなどで飲んで欲しいお薬を処方できなかったりします。 そこは医科の先生にしっかり伺いを立てて確認した上で慎重に進めていく必要があります。 高齢の方で特に注意が必要なのは 骨粗鬆症です。 骨粗鬆症の飲み薬はまだ良いのですが、静脈内に点滴をしてお薬を投与されておられる患者様は、 極端に骨の治りが悪くて抜歯後などに骨が治らず壊死(細胞が死んでしまう)のような状態になることもあります。 具体的に医学的に記載しますと下記のようになります。 長期間にわたり、特に静脈内に投与されている患者に見られた口腔顎顔面領域での重大な副作用は、 ビスホスホネート治療が「ビスホスホネート系薬剤関連顎骨壊死」(BRONJ)、 または「再吸収阻害薬関連骨壊死」(ARONJ)を起こしやすくする可能性があるという点です。 定義によれば、これは、ビスホスホネートを服用中または服用した経験があり、放射線治療歴がなく、顎に骨の露出が8週間以上ある疾患です。 骨粗しょう症およびパジェット病のビスホスホネート治療の結果生じるBRONJ の発生率は、0.01%~0.04%です。 骨がんおよび転移がん治療のためのビスホスホネート投与の結果生じるBRONJ の発生率は、0.8%~12%です。 もし基礎疾患がある患者様に関しては必ず歯科医師にお伝えください。 確認した上で慎重に処置を進めていきます。マス歯科医院の歯科医師内でも複雑なケースであればしっかり共有して 医院単位で解決していこうと思っております。 前の記事へ 一覧へ戻る 次の記事へ