「乳歯の外傷について」
まだまだ暑い日もありますが、段々と秋が深まってきましたね。 秋といえばスポーツの秋ですが、ちょうど先日、 子どもの運動会があり、 子ども達がそれぞれに様々な競技を頑張っていました。 その中で、可哀想なことに、 全力疾走中に転倒してしまい、唇から出血した子がおり、 幸い歯は問題無さそうでしたが、唇に切り傷ができていました。 子どもは転倒しても、反射的に手をつけない事も多く、 顔面を強打してしまい、歯のケガも多くなりがちです。 今回は、乳歯の外傷について書きたいと思います。 乳歯の外傷で多いのは、圧倒的に、上の真ん中の前歯2本です。 強打することにより、折れたり、歪んでしまったり、 歯茎の中に歯がめり込んだり、色々な状態があります。 一応歯が残っている場合は、ワイヤーで固定してみて様子をみて、 そのままうまくいく場合もあります。 それでうまくいかない場合(歯茎が膿んできたり)、 また完全に歯が折れてしまっている場合は、 歯の神経を取る処置をしなければなりません。 その処置をして、永久歯に生え変わるまで様子をみますが、 これまた残念なことに、そこまでしても、歯がグラグラしてきて、 抜けてしまう場合もあります。 上の前歯はだいたい6、7歳頃に永久歯に生え変わりますが、 それを待たずに乳歯が無くなってしまった場合は、 少し可哀想ですが、子ども用の入れ歯を入れる必要があります。 これは、乳歯が抜けたところに、隣の乳歯が倒れてきて、 永久歯が生えるスペースが無くなってしまうのを防ぐためです。 ですので、なるべく、乳歯は失いたくないですね、、。 あと、外傷時に、ポロっと完全に歯が抜け落ちてしまった場合は、 サッと汚れを流水で洗い流し、お近くに牛乳があれば、 その中に浸して、歯科医院に急行してください。 うまくいけば、そのまま歯茎に戻して固定し、元通りにくっつく可能性もあります。 子どもにケガは付き物ですが、なるべく健康な歯を守ってあげたいですね!