今後のマス歯科医院についてのご報告
ご無沙汰しております。
今回の火災があってから本当に色々とありましたがようやく新しい医院の開設が決まったお話を兼ねて3点ご報告をさせていただきます。
まずは一つ目は新しい歯科医院についてです。
歯科医院名は【烏丸十条マス歯科・矯正歯科】です。
場所は上京区のマス歯科医院からは遠くなってしまいましたが地下鉄の十条駅から徒歩1分の場所でしてそこはまだ通いやすいかと思います。
まだ法的な手続きの兼ね合い上確定はしてないので診療開始日は予定としかお伝え出来ませんが、
自費治療に関しては7月1日から
保険治療に関しては8月1日から行う予定です。
9月に内覧会の予定もしております。
既存の患者さんに関してはやはり通院する際に遠くなってしまうことが大変迷惑をおかけするのが気かがりですし、大変申し訳なく思います。
幸いありがたいことに父親の親しい関係であった先生から怪我で閉院されておられる医院を「良ければ使ってください」というお話を頂きまして今回そのまま診療所を使わさせていただく形になりました。
僕自身自費治療の患者様も多く、道具が揃っていない環境で治療することに苦労するなと思っていたところでしたが先生のご厚意で今回治療レベルを下げることなく完璧な治療体制で復活することが出来ます。大変嬉しく感謝しかなくて1人で涙しておりました。
もちろん今後上京区の120年続いてきた場所へ帰るべく復興へ向けて頑張りたいと思っております。なるだけ早く今まで通りの場所へ帰れるように全力で頑張って行く所存です。
それが1年になるのか2年になるのかわかりませんが『マス歯科を復興する』という大きい夢が出来たことに対しても喜びを感じております。やってやろうと思いますし、今まで通り目の前の患者さんには熱く最高最良の治療を提供し続けて行きます。
※写真は次働かせていただける歯科医院の外観の改装前の状況です。
二つ目ですが出火原因のお話です。皆様先生方から患者様まで出火原因の話をやはり聞かれることがありましたがそれにお答えしてませんでした。複雑なことなのでしっかり下記に記しておきます。
まずその前に大前提ですが誰かが悪かったということはありません。VALOという商品やウルトラデント社に関しては今でも満足しておりますし好きな商品、会社です。偶発的に起きた事故でしたので今回の火災報告を拡大解釈したり変な憶測を考えて噂が広まることを避けるために真実をここに記載させていただきます。そこだけはご了承ください。
ウルトラデント社で発売されているVALOという虫歯治療時などに用いる樹脂(CR・コンポジットレジン)を固めるための光照射器というものを使用していました。そのVALOというものは純正の充電式の充電池(二次電池)を使用します。その電池(VALOの二次電池)はVALOの純正の充電器に二本ずつ差し込んで充電を行います。その充電池は当院では別田(ディーラー)から納品したものを使用していました。
そして4月16日当日に火災が起こり、防犯カメラを設置していたので確認すると電池を充電していた場所からの火災が確認できました。ですが火災があった現場検証を進めていくと最終的に見つかったのが充電式ではない電池、つまり一次電池が出火した場所から発見されました。どこから納品されたものかは購入履歴を遡ったり当院のスタッフに確認しても「見たことがない」ということなどにより不明です。ウルトラデント社では一次電池を開発されておらず他社の製品(例えばPanasonic)などであれば型が一緒なので使用は出来ます。
今回どういう状況であれ、うちがVALOという商品を真剣に理解しておらずスタッフに説明書を読んで理解していただくというプロセスを踏んでおらず安易に使用してしまい従業員50名に杜撰に管理してしまった管理者である僕の責任です。正直初めはウルトラデント社に対して恥ずかしながら不満をぶつけてしまったのは不徳の致すところで、やはり今回は僕に責任があると捉えております。「VALOさえ使っていなければ」「説明書さえ共有しておけば」と、たらればを考えることは正直ありますが、言っていても仕方がないので前向きに考えて今後こういうトラブルが当院や他院でも無いように真剣に物事を考えていこうと思っております。
不幸中の幸いですが、防犯カメラを設置してSECOMさんと消防の方達がすぐに対応してくださったおかげで火災を最小限にとどめることが出来ましたし人的被害はありません。消防の方達に関しては大変感謝です。60坪近くある建物は全焼してしまったので見るも無惨な形になりましたが本当にそこは良かったです。出火原因もカメラのおかげですぐにわかりましたのでそこは運がよかったと思います。
最後の3つ目の今現状のお話になります。
診療所が全焼したため外来診療は出来ておりません。ですが今は訪問診療には出ております。診療所とは関係がないため問題なく滞りなく治療が出来ております。ただ外来治療の復興できるように規模が11台チェアーがあった場所を復活させるにはさすがにお金と体力と時間等の確保が間に合わないと結論に至り、出火原因によっては慰謝料等の可能性もあるかと思って2週間程度は通常通り出勤していただいておりましたが、一度当院のスタッフに関しては合計40名近く解雇することになりました。かなり神経をすり減らす作業でかなりストレスでした。ですが前向きに当院のスタッフが他の職場で働いてくれるように希望するスタッフには院長推薦状を作成して面接時に利用できるようには配慮致しました。歯科業界から転職するスタッフもいたりして残念な気持ちにもなります。火災の影響でレセコンの復旧と、画像データの復旧は目処がまだ経っておりません。本当に何をやっても僕の気持ちが晴れることのない毎日を過ごしているので僕のトップとしての器が未熟な部分がこういう時に出てきているような気がしています。
マス歯科のためになるように全力で治療に向き合って来ましたがこういう時だからこそ一度場所を変えて、また気持ち新たにトップとしての器を持って戻って来れるように前向きにひたむきに粛々と頑張ろうと思っております。
※写真は火災があった当院の取り壊しが始まって看板が無くなった外観になります。
僕は歯科医師として好きな分野は矯正治療と補綴治療とインプラント治療です。この三つがまた南区で出来るのが幸せですし楽しみにしております。
とにかく僕自身桝和成は今のところそこそこ元気です。
また学術の発表であったり勉強会に関しては新規開業した場所が軌道に乗って色々と処理が終わり次第ガンガン行くつもりです。その際は笑いながら今回のことをお伝え出来れば良いなと思っております。
最後まで長文になりましたがお読みいただきありがとうございました。
マス歯科矯正歯科 桝和成