薬の副作用がお口に与える影響
高齢者の方の中にはさまざまな持病をお持ちの方も多く、複数の薬を服用されている方もおられます。
口腔ケアが不十分なことや老化にともなうものとは別に、こういった薬の副作用でお口の中に異変が生じることがあります。
けいれんを止める抗てんかん薬や高血圧の薬による歯茎の腫れ、抗うつ剤などその他多くの薬物の副作用によって唾液の分泌が減って口が渇くドライマウス(口腔乾燥症)になるというものです。
薬物の副作用による歯茎の腫れは薬物性歯肉肥大といい、炎症による腫れとは明らかに違います。またドライマウスになると口の中の不快感だけでなく、味覚・咀しゃく・嚥下障害などが生じ、虫歯や歯周病・口内炎・口臭の原因になったり、さらには高齢者の場合、風邪や肺炎を起こしやすくなります。
同じ薬効でお口に影響の少ない薬剤に代替できればいいですが難しいことも多いため、日頃の歯磨きを徹底して行うことと歯科受診して専門家にケアしてもらうことで症状が緩和することもあります。
こういったお口の中の異常や不快感がある方はもちろん、そうでない方も普段から定期的に歯科受診をし、お口の健康を保てるようにしましょう。
マス歯科歯科衛生士部門