デンチャーワークpart6
こんにちは、マス歯科医院の技工室です。
今月も先月に引き続き入れ歯作りの流れを紹介します。
前回までに行った埋没という作業は、簡単にいうと入れ歯の型枠を作る作業です。
この次に行う作業が流ろう(脱ろう)です。
この作業にもいくつかの方法がありますが一般的な炊き出しの方法で行なっています。
流ろうは仮入れ歯のワックスをレジン(床材料)に置き換える前準備として、埋没したフラスコを開けてワックスを除去する作業です。
先ずは沸騰したお鍋の中でフラスコを加温し、フラスコを上下に分けます。
その後、埋没した石膏面に残ったワックスを洗い流します。
ワックスが残ると、完成時のレジンに不具合が起こるので、取り残しが無いようにしっかりと洗い流す必要があります。
スチーマーを使って石膏面を綺麗にします。
また、人工歯が一緒に流れてしまわない様に気をつけて作業します。
後の作業で、石膏のバリが入り込まない様にフラスコの縁や、薄くバリになってしまった床部分の石膏もこの時点でしっかり除去します。
フラスコの石膏面が綺麗になったらフラスコが冷めないうちに分離剤を塗布します。
アクロセップという分離剤を使用しています。
少し水で薄めると均一で薄い膜で仕上がり作業的にも扱いやすいです。
分離剤の塗布後、人工歯や、維持装置、補強線が動かない様にしっかりと固定します。
固定はレジンや、専用の接着剤で行います。
固定する箇所もやみくもに…というわけにはいきません。
完成義歯になった時、最も目立ちにくいところに最低限の使用量で固定します。
維持装置製作時、人工歯排列時にこのスペースも考えて製作する事も大切です。
マス歯科歯科技工士部門