矯正への思い
矯正治療というのは歯の位置を正常に戻すという医療になります。つまり医療の本質である【治す】というものの究極体です。つまり患者さんの骨格に対して1番良いポジションに並べてあげるのが矯正治療です。(*ただ根本的に骨格的に顎が小さ過ぎるなど基準値内で無い場合は妥協点を提示させていただくと思います。)人工物を使用せずご自身の歯を移動させてしっかり咬めるように、そしてさらに美しさも矯正治療であれば獲得できます。
実際は咬合(噛み合わせ)と審美(美しさ)を設計に組み込むことが大事になりますが、矯正治療をされるか悩んでおられる患者様の多くに共通するのが審美(美しさ)の問題です。歯並びが気になる、出っ歯が気になる、受け口が気になるなど、、、、やはり歯の位置が悪く美しさに問題があるということで来院されて矯正治療を開始される方が多いです。
そしてここからさらに大事なのは人それぞれのお顔や口元に合わせて前歯(特に上の前歯)の位置を考えて逆算して設計することです。当院では矯正治療前に全ての患者さんに2時間にもわたる正確な資料採得を行います。そして正確な資料をもとに客観的に判断する材料として数値を取り出します。最後に歯科医師の感覚的、経験的な判断も考慮しながら慎重に設計をします。
さらにそもそもの虫歯や歯周病、歯の形態や噛み合わせの問題など様々な要因を総合的に判断して、その患者さんの生活習慣から全身疾患、年齢、患者さんのご要望などに応じて包括的な治療計画を立てていきます。場合によっては歯がない場所にはインプラントや虫歯治療、歯周病治療、セラミックやジルコニアなどの審美補綴(白い人工の歯)を行う設計もお伝えします。専門的な知識がない患者様にも出来る限りわかりやすく説明して患者さんご自身のウィークポイント(治すべきポイント)を一緒に判断できるようにしたいと当院では考えております。
例えば「出来れば抜歯をしたくない」というお話をされる患者さんもたくさんおられます。抜歯するかしないかという話をよくします。もちろんご自身の歯を抜歯するのは良くないことですのでそもそも抜歯矯正はしない方が良いというのは大前提です。当たり前ですが生まれ持って生えてきてくれた歯を抜きたいと思う人は世界中の歯科医師の中でも誰一人いません。
ただ抜歯矯正をした方が良いケースというのもあります。それは抜歯した方が仕上がりが良いからです。簡単に言うと【抜歯する方が美しくなる】ということもあるということです。歯並びだけを治すということを考えると並んでいるように見えますが実は土台となる骨から並びきらず溢れそうになっていたり、実は歯並びが綺麗になっているだけで口元はより出っ歯になってしまったりと抜歯をしない方が抜歯する時よりも美しさにおいては劣るということもあるということです。
ではなぜ抜歯をすれば美しくなるかというと抜歯した後にできた隙間を前歯を引っ込めたり、ガタガタを取ったりするスペースとして利用できるので隙間を作るには物理的に歯を少なくすることの優位性は理解しやすいと思います。全てのリスクを説明して患者さんと相談しながら決めていきます。
ただインビザラインを含めたマウスピース矯正において非抜歯矯正治療の幅が広がっています。従来のワイヤー矯正とは違う点が全部の歯を動かすのか部分的な歯を動かすのかという点です。ワイヤー矯正では良いも悪いも全部の歯を動かすことでしか治療できないですが、マウスピース矯正では一本の歯や数本の歯だけを動かすという高度な技術が可能であるため抜歯をしない矯正治療も可能になるかもしれません。
骨格と歯を調和させるのは矯正治療の醍醐味です。当院ではさらに虫歯のリスク・歯周病のリスク・はぎしりくいしばりなどの力のリスクも管理していきます。補綴物(人工物)の方も当院専属の技工士が現場にて直接患者さんの歯を確認をしていきながら連携して仕上げて行くので質の高い治療が行えます。まずは軽い気持ちで構わないので歯並びや噛み合わせを気にされておられる方は是非ご相談ください。相談の時間として有意義な時間をご提供出来る様に最大限努力致します。
マス歯科医院 院長 桝 和成
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当院の矯正治療で
心がけている3つのこと
当院では以下の三つのことに注意し、矯正治療を行っています。歯並びが綺麗に見えても口元が出っ張っていたら、口元の美しさにおいては課題が残ります。歯並びという観点だけでなく、顔貌や咬合の面からも患者様のお顔に適した状態をご提案しています。
- 口元を美しくすること
- 歯をガタガタにしないこと
- 咬み合わせを良くすること
無理に歯を 並べることは、 満員電車に人を 押し込むようなもの
満員電車をイメージしてみてください。小さな顎にガタガタに生えた歯を抜かずに並べようとすることは、6人がけのシートに7人座らせようとすることと同じです。小さな場所に面積以上のものを並べることはできないのです。そのため、歯の大きさに比べて顎が小さい場合は、抜歯のご提案をしています。
抜歯する歯としては、前から数えて4番目、5番目の、小臼歯と呼ばれる歯を主に検討します。前から数えて3番目や1番目、6番目は大事な歯となるため、残すようにします。
矯正治療の種類
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小児のプレオルソ
柔らかい素材でできた、マウスピースタイプの矯正器具です。型取りも必要なく、柔らかいため装着しても痛みが出にくいのが特長です。取り外しは容易ですが、より効果を発揮するために、なるべく長時間お口の中に装着する必要があります。舌や顎の位置を正しく導くことで、歯並びの悪化を防ぎます。
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2x4(ツーバイフォー装置)
前歯4本と奥歯2本(左右1本ずつ)の永久歯に「ブラケット」という装置を歯に直接くっつけ、ワイヤーで繋ぎます。歯列弓に十分なスペースがある場合、歯並びをキレイに整えることができます。
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拡大床
固定式のものと、取り外しできるものがあります。どちらも装置のネジを巻いてもらうことにより、歯列弓という歯が並ぶスペースを拡大していくことができます。
お子さんの場合、装置のネジは自分では調整できないため、保護者の方の協力が不可欠です。また、取り外し式の場合は、長時間お口の中に入れていただくことで効果を発揮するため、なるべく食事以外の時間は装着する必要があります。 -
アソアライナー
透明なマウスピース型の装置です。歯の型を採りその模型に合わせて、歯を移動させるように設計されたマウスピースを作製します。軽度の叢生(歯と歯が重なった状態)やわずかな空隙(歯と歯に隙間がある状態)が適応となります。大人の方でも、ブラケットのように審美性を損なうことなく矯正が可能です。
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インビザライン
透明なマウスピース型の矯正装置です。器械で型取りしたものをパソコンに取り込み、3D画像から治療計画をたてます。軽度〜中等度の歯列不正に対応し、従来の矯正装置と違って見た目を損なうことなく矯正することが可能です。
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マルチブラケット装置
歯に1本ずつ装置を取り付け、ワイヤーを通して行う矯正装置です。自由度が高く、あらゆる歯列不正に対応する一般的な装置です。
矯正治療の流れ
矯正治療の流れ
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矯正相談
考えられる治療の種類、おおよその治療期間や料金、当院の診療システム等についてご説明します。
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検査
写真撮影・印象採得・レントゲン撮影をおこないます。これらの資料をもとに治療計画を立案します。
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診断・治療方針の説明
治療方針に同意・納得いただけましたら治療開始いたします。
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治療開始
いよいよ装置を付け、歯を動かしていきます。
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保定
歯並びが整ったら装置を外します。後戻りを防ぐために保定装置を使用していただきます。